ソロモンの養蜂場を訪ねて

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 ララ・ソロモンのスキンケアに配合されているソロモン諸島産のはちみつ。
どんな場所で集められ、私たちのもとへ届くのでしょうか。褐色はちみつが生まれる場所、ソロモン諸島マライタ島にある養蜂場を訪ねました。

 マライタ島の州都アウキへは、首都ホニアラから高速船で約4時間。アウキで船を降り、乗合バスでさらに20分ほど行った所にララ・ソロモンのはちみつの養蜂場があるパーマカルチャーセンター(PCC)があります。
PCCは、ソロモン諸島の農村部で地域開発や人材育成を行う国際協力NGO、エーピーエスディ(APSD)が運営する職業訓練校で、現地の若者が資源を活かした循環型農業のノウハウを学んでいます。

 PCCのカリキュラムの一環として養蜂がはじまったのは2005年頃。現金収入を得るための手段として大切な森の伐採が進み環境破壊が危ぶまれる中、養蜂は木を切らずに森の恵みを活かせる小規模産業の可能性を秘めていました。ソロモン諸島での養蜂は初め、試行錯誤の繰り返しだったといいます。日本では巣箱を地面に直接置いたりする地域もあるそうですが、ソロモンでは高さ調整がとても重要だといいます。なぜなら、年間降水量が多いのはもちろんですが、巣箱のすぐ下では大きなカエルたちがミツバチを常に狙っているのです。カエルたちはジャンプをして一日に数百匹ものミツバチを食べてしまうので、高さ調整をしてミツバチたちを守っています。
 養蜂場の周りには、自生する草木が生い茂ります。近くにはココナッツ、バナナ、マンゴー、パイナップルなどトロピカルフルーツの他、オーキッドやハイビスカスなどの花を見かけました。4000種以上もの花が咲くといわれるソロモンの熱帯雨林はミツバチにとってまさ に楽園そのものです。

 ソロモンでは数年前から養蜂を始める農家が増え、首都のホテルや地方の市場でもはちみつを見かけるようになりました。現地の人々によって昔から恵みを与えられてきた資源の素晴らしさが見直されているのかもしれません。
一方で、外来種のミツバチや気候変動の影響により、ハチミツの収穫量が昔に比べて減ってきているという情報もあります。なかなか原因の特定が難しく、まずは状況を見守るという姿勢がソロモンスタイルのようですが、自然に寄り添って生活を営んでいる地域だからこそ、自然から受ける影響も大きく、一筋縄にいかないというのが現状のようです。

2014年クリスマス時期の巣箱サポーター募集に関して

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今年4月、ソロモンでは大規模な洪水に見舞われ、首都ホニアラをはじめ、ソロモン各地でとても大きな被害が発生しました。

現地で活動するNGO:APSDによると、洪水や気候の影響だけでなく、女王蜂や働き蜂の状態、環境の変化などから、このところハチミツがなかなか集まりにくい状況が続いているとの報告を受けています。原因は一概に断定できないのですが、専門家の方と一緒に少しずつ検証をしながら安定した生産体制を整えていきたいと今後の方向性を検討しているとのことです。

ララ・ソロモンではこのような状況を鑑みて、クリスマス時期に予定していた巣箱サポーターの募集は、一旦見送らせていただくことに致しました。楽しみにしてくださっていたみなさまには、大変ご迷惑をお掛け致しますが、現地の状況が整いましたら改めて巣箱サポーターの募集を再開する予定です。
何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。

NGO:APSDの現地スタッフからは、以下の通りレポートが届いておりますのでご覧ください。

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【巣箱プロジェクトレポート】

    1. ソロモン概況
      今年4月に発生したガダルカナル州を中心に起きた大雨による洪水、地滑りによる災害は、被害者数:約50000名、死者数:22名、行方不明者:2名、多数の家屋崩壊と、小国では大きな被害となりました。特に、首都ホニアラに流れ込むマタニコ川の氾濫による被害が大きかったこともあり、物資供給が停止し、物価の高騰や地方の物不足など、島嶼国特有の二次的被災も免れませんでした。
      プロジェクト・サイトであるマライタ州は直接な被害はありませんでしたが、大雨による農作物に大きな影響が出ており、半年を経た今に至って予定していた収穫物が不作で住民は食糧不足の状態が続いています。10408796_529295027174325_1956673619664762029_n
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    2. 養蜂状況
      昨年度まで順調に推移してきましたが、一方で収穫までの期間が長く必要になるといった兆候を生じていました。今年に入り長雨の影響もあってか同状況が著しく進み、これまでプロジェクトサイトであるマライタ州中央部では蜂蜜の生産量が激減しています。原因については諸説ありますが、視認されている問題は以下の通りです。

      ①長雨による影響

      ②女王蜂の更新
      一般的に3~7年程度で女王蜂を更新する必要がありますが、うまく行われていません(女王蜂の不足による)。

      ③害虫の影響
      気候変化などとも関連されると思われますが、蛾による巣箱の汚染が目立っており、巣箱の設置場所などを変える対策を進めています。
      巣箱の害虫

      ④外来蜂の影響
      アジア蜂の飛来を確認しています。農業試験所などのないソロモン諸島では、解決に向けての対応も容易ではありませんが、同国でも問題視しており、ニュージーランドの専門家が調査を進めています。

      生じる現象の中でもアジア蜂の出現が、動物の世界で微妙に影響していると考えられています。ソロモンの蜂の世界は、これまで在来種とヨーロピアン蜂によって構成されていたのですが、首都のあるガダルカナル州を皮切りにアジア蜂の活動が報告されていました。これまでマライタ州では報告されていなかったのですが、昨年あたりから急に現れ、養蜂が低調になっているというものです。アジア蜂は輸出入特に木材運搬船に同行してくると考えられ、ロギングが主要産業であるソロモンの開発による弊害とであると同時に人やモノの動きが島嶼国でも盛んになっているという現れです。
      専門家が調査に入っていますが、正式な報告はまだなく、当地では現状を見守るといった状況です。もちろん全滅している訳でなく、収穫期が長かったり収量が落ちたりという報告ですが、地域によってはこれまで通りに収量を上げているところもありますので、安定供給という観点から一旦様子を見守りたいと思います。

    3. 巣箱プロジェクトについて
      これまでのご支援を通じソロモン諸島での養蜂の機運は高まりつつあり、徐々にですが生産~供給体制もできつつあります。しかし、上記のような自然を相手にした現象に対し、同国の養蜂業はまだ経験がありません。農薬や抗生物質などに汚染されていないという事は自然の脅威にさらされている事でもあり、しばらく自然に寄り添いながら見守る必要があるのかもしれません。
      このようななかでは供給体制も安定性を欠く事となり、ソロモン蜂蜜ファンの皆様にはご迷惑をおかけする事になりかねませんが、どうか事情を鑑み、引き続き温かい目で応援していただければ幸いです。

ソロモンハニープロジェクト元気なミツバチたちを管理している様子

ソロモンハニープロジェクト2巣箱移転予定地

10646861_559457267491434_8708579841094056832_nマーケットの様子

メディア掲載情報

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先日3月8日(ミツバチの日)にスタートしたSolomon Honey Project(ソロモンハニープロジェクト)をご紹介いただきました。

 

「かわいい×ソーシャルアクション」をテーマに、“自分のHAPPYが、ほかの誰かのHAPPYにもつながる”
【Huglobe!(はぐろぶ)】
http://huglobe.org/2014/03/08/solomon-honey-project/

 

若者による社会変革を応援するソーシャルメディア
【オルタナS】
http://alternas.jp/joy/fashion/50357

 

途上国のイメージをもっと豊かにするウェブマガジン
【トジョウエンジン】
http://eedu.jp/blog/2014/03/17/solomon-honey-project/

 

エシカルなライフスタイル情報を発信する
【TREE】
http://www.com-tree.com/1302

 

「巣箱オーナー」は引き続き募集中です!(3月28日まで)
ソロモンの養蜂産業育成を一緒に応援しませんか?
▽プロジェクトに参加したい方はこちら。

ソロモン諸島の養蜂産業を応援する新プロジェクトがスタート!

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今日、3月8日は「ミツバチの日」。

ララ・ソロモンには、ソロモン諸島におけるNGOの持続的な開発支援の中で生まれた熱帯雨林はちみつ「ソロモンハニー」が配合されています。
ララ・ソロモンは現地の持続的な産業の一つとして、大切な熱帯雨林を切らずに共に育むことのできる養蜂を育てていくことを目指すNGO:APSDの活動をこれまでずっと応援してきました。
その具体的なアクションとしてできること、その一つがソロモンハニーを配合したスキンケア「ララ・ソロモン」を多くの方に商品力、サービスや適切な情報と共に届けることです。

そしてもう一つ、ララ・ソロモンのアクションとして

「現地の養蜂産業育成をもっと応援したい!」

「現地の生産者と日本の消費者を近づけたい!」

との思いから、ソロモン諸島の養蜂産業育成を応援する
Solomon Honey Project(ソロモンハニープロジェクト)」をこのミツバチの日にスタートすることにしました。

【プロジェクト詳細はこちら

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巣箱サポーターになってプロジェクトに参加しよう!
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Solomon Honey Projectの第一弾企画として、本日3月8日から巣箱サポーターを募集いたします。商品のご購入を通じて、現地の養蜂産業育成を応援するプロジェクトです。

【募集期間】2014年3月8日(土)~2014年3月28日(金)

☆巣箱サポーターになると以下の特典があります。
・現地の養蜂場に設置する巣箱(シェア)にご希望のお名前を入れます。
その巣箱の写真をお送りします。
・現地インストラクターからのサンクスレター
・ソロモンハニー(内容量:約350g 現地で商品化されたものが届きます。)

※シェア巣箱となりますので、一箱に最大4名のサポーターの方のお名前を入れさせていただきます。

【今すぐ巣箱サポーターに申し込む!】

Solomon Honey Project プロジェクトページ