意外と知られていない、ソロモン諸島と日本の関係

Pocket

一昨年あたりから話題になっている『永遠の0(ゼロ)』(百田直樹 作)という作品をご存じですか?小説は300万部を越え、映画も話題となり、今春には特別ドラマとして放送される予定もあるのだそうです。

読んだり観たことのある方はご存知かもしれませんが、実はこの作品の中にソロモン諸島のガダルカナル島が登場します。『永遠の0』がきっかけでソロモンに興味をもつようになった、という人もいるようで、最近では旅行代理店の企画ツアーで「『永遠の0』の舞台を巡る旅」というツアーなども出ているということです。

P1030117 ガダルカナル島にある日本兵のための慰霊碑

 第二次世界大戦中、ソロモン各地では激しい戦いが繰り広げられ、数万人という大変多くの日本兵がソロモン諸島で命を落としました。今年で終戦後70年を迎えますが、日本では戦争があったことすら想像するのが難しくなったと感じるくらい、新しい道路や高層ビルの建設など都市開発が進められている一方で、ソロモンでは今でも各地に戦跡が点々とし、朽ち果てた戦車や戦闘機などが展示されています。

IMG_2756_1

日本人戦没者のための慰霊碑や平和記念公園なども多く、毎年慰霊のためにソロモンを訪れる日本人も少なくありません。

IMG_2773

IMG_2775

首都にあるホニアラ空港(旧名ヘンダーソン国際空港)は、当時日本軍が最初に建設し、その後の激戦の末アメリカ軍に占拠されてしまったという場所ですが、現在もソロモンの玄関として利用されています。

IMG_0163

「遠く離れた南の島」という印象が強いソロモン諸島ですが、実は日本ととても深く関わりのある国の一つなのです。

2014年クリスマス時期の巣箱サポーター募集に関して

Pocket

今年4月、ソロモンでは大規模な洪水に見舞われ、首都ホニアラをはじめ、ソロモン各地でとても大きな被害が発生しました。

現地で活動するNGO:APSDによると、洪水や気候の影響だけでなく、女王蜂や働き蜂の状態、環境の変化などから、このところハチミツがなかなか集まりにくい状況が続いているとの報告を受けています。原因は一概に断定できないのですが、専門家の方と一緒に少しずつ検証をしながら安定した生産体制を整えていきたいと今後の方向性を検討しているとのことです。

ララ・ソロモンではこのような状況を鑑みて、クリスマス時期に予定していた巣箱サポーターの募集は、一旦見送らせていただくことに致しました。楽しみにしてくださっていたみなさまには、大変ご迷惑をお掛け致しますが、現地の状況が整いましたら改めて巣箱サポーターの募集を再開する予定です。
何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。

NGO:APSDの現地スタッフからは、以下の通りレポートが届いておりますのでご覧ください。

—————————————————————————————————————————-

【巣箱プロジェクトレポート】

    1. ソロモン概況
      今年4月に発生したガダルカナル州を中心に起きた大雨による洪水、地滑りによる災害は、被害者数:約50000名、死者数:22名、行方不明者:2名、多数の家屋崩壊と、小国では大きな被害となりました。特に、首都ホニアラに流れ込むマタニコ川の氾濫による被害が大きかったこともあり、物資供給が停止し、物価の高騰や地方の物不足など、島嶼国特有の二次的被災も免れませんでした。
      プロジェクト・サイトであるマライタ州は直接な被害はありませんでしたが、大雨による農作物に大きな影響が出ており、半年を経た今に至って予定していた収穫物が不作で住民は食糧不足の状態が続いています。10408796_529295027174325_1956673619664762029_n
      10527747_529295053840989_8613406124189641894_n
      10447806_529295023840992_7410412589332453798_n
    2. 養蜂状況
      昨年度まで順調に推移してきましたが、一方で収穫までの期間が長く必要になるといった兆候を生じていました。今年に入り長雨の影響もあってか同状況が著しく進み、これまでプロジェクトサイトであるマライタ州中央部では蜂蜜の生産量が激減しています。原因については諸説ありますが、視認されている問題は以下の通りです。

      ①長雨による影響

      ②女王蜂の更新
      一般的に3~7年程度で女王蜂を更新する必要がありますが、うまく行われていません(女王蜂の不足による)。

      ③害虫の影響
      気候変化などとも関連されると思われますが、蛾による巣箱の汚染が目立っており、巣箱の設置場所などを変える対策を進めています。
      巣箱の害虫

      ④外来蜂の影響
      アジア蜂の飛来を確認しています。農業試験所などのないソロモン諸島では、解決に向けての対応も容易ではありませんが、同国でも問題視しており、ニュージーランドの専門家が調査を進めています。

      生じる現象の中でもアジア蜂の出現が、動物の世界で微妙に影響していると考えられています。ソロモンの蜂の世界は、これまで在来種とヨーロピアン蜂によって構成されていたのですが、首都のあるガダルカナル州を皮切りにアジア蜂の活動が報告されていました。これまでマライタ州では報告されていなかったのですが、昨年あたりから急に現れ、養蜂が低調になっているというものです。アジア蜂は輸出入特に木材運搬船に同行してくると考えられ、ロギングが主要産業であるソロモンの開発による弊害とであると同時に人やモノの動きが島嶼国でも盛んになっているという現れです。
      専門家が調査に入っていますが、正式な報告はまだなく、当地では現状を見守るといった状況です。もちろん全滅している訳でなく、収穫期が長かったり収量が落ちたりという報告ですが、地域によってはこれまで通りに収量を上げているところもありますので、安定供給という観点から一旦様子を見守りたいと思います。

    3. 巣箱プロジェクトについて
      これまでのご支援を通じソロモン諸島での養蜂の機運は高まりつつあり、徐々にですが生産~供給体制もできつつあります。しかし、上記のような自然を相手にした現象に対し、同国の養蜂業はまだ経験がありません。農薬や抗生物質などに汚染されていないという事は自然の脅威にさらされている事でもあり、しばらく自然に寄り添いながら見守る必要があるのかもしれません。
      このようななかでは供給体制も安定性を欠く事となり、ソロモン蜂蜜ファンの皆様にはご迷惑をおかけする事になりかねませんが、どうか事情を鑑み、引き続き温かい目で応援していただければ幸いです。

ソロモンハニープロジェクト元気なミツバチたちを管理している様子

ソロモンハニープロジェクト2巣箱移転予定地

10646861_559457267491434_8708579841094056832_nマーケットの様子

ソロモン諸島の女性の暮らしに密着!

Pocket

ソロモン諸島は豊かな自然に恵まれ、今なお昔ながらの暮らしを大切に、人々は自給自足の生活を営んでいます。働かなくても暮らしていける環境ということ、また、昔ながらの男性社会ということもあり、20代前半で結婚・出産した女性が多く見られます。
時折、バリバリと仕事をしている女性も見かけますが、仕事の種類は日本のように多くはなく、学校の先生、医師、看護師、レストランのウェイター、ホテルマン、銀行員といった程度で、それもごく少数です。
それでは、一般的なソロモン人女性たちはどのように暮らしているのでしょうか。ソロモンの村落部に暮らす女性の1日をご紹介します。

洗濯をしている様子

今回の主人公は、Ellen(エレン)。マライタ州フィユ村在住の40代女性です。家族構成は、夫(元サッカー選手ソロモン代表)、娘3人、息子1人、ネコ1匹です。

Ellen右から2番めの女性がEllen

img1

ソロモンの暮らしは、「自然と共存している」という表現がとてもしっくりくる気がします。
みなさんは何を感じるでしょうか。

ソロモン諸島の熱帯雨林に咲く花々

Pocket

ソロモン諸島の熱帯雨林には、未だ人の手の入らない未開の地も多く、森を飛び回って花の蜜を集めるミツバチたちにとってもパラダイスのような豊かな自然が広がっています。咲く花々の数は4000種以上ともいわれています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA民家の脇に咲いているオーキッド

たとえば、日本では高級な花として知られている「オーキッド(蘭)」。ソロモンでは道端に野生の蘭が生えていたりするので、若い女性は髪飾りとして耳に飾っていたりもします。日本ではあまり見かけない色や柄のものも道端に咲いています。

SAMSUNGめずらしい柄のオーキッドも。

 

南国ならではの花といえば「プルメリア」。東南アジアの一部地域では「フランジパニ」と呼ばれるこの花の特徴は、なんといってもその女性らしい甘い香りです。現地で美容アイテムとして使われているココナッツオイルの香り付けのために使われているものもマーケットなどで見かけます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA木の下に立つだけで良い香りが漂うプルメリア

 

めずらしい細長い花をつけるのは「レッドジンジャー」という花。ソロモンやニューカレドニアなど太平洋諸島が原産といわれている花です。

CIMG0411和名は「赤穂月桃」というようです

 

「スパイダーリリー」と呼ばれる白い花は、蜘蛛のような姿が特徴的です。日本でも暖かい地域の海岸沿いに咲いているそうです。

SAMSUNG伸びた長く花びらが蜘蛛の手足のよう

 

これらの花々はほんの一部で、4000種といわれる植物の中には現地で薬効植物として病気などの治療に使われているものもあります。
ちなみに「プルメリア」と「レッドジンジャー」はララ・ソロモンのロゴにもあしらわれているので、ぜひ探してみてください。

ソロモン女性の美しさの秘訣とは

Pocket

南太平洋に浮かぶ“最後の秘境”とも呼ばれるソロモン諸島。
平均気温は30℃。年中強い日差しが降り注ぐ、常夏の島国です。そんな常夏の島に暮らす女性たちは、強い紫外線を浴びているにも関わらず、シミ・しわ一つない美しい肌の持ち主ばかり。その美しさの秘訣に迫ります。

04年2月ソロモン 202美しい肌が印象的のソロモン人女性

 ほぼ100%のソロモン人女性がスキンケアに使っているのが『ココナッツオイル』です。最近日本でも健康志向の高い女性の間で話題になっていますよね。
ココナッツオイルは、分子量の小さい中鎖脂肪酸が豊富に含まれています。また、アンチエイジング効果の高いビタミンEも多く含まれているので、顔や髪、全身の保湿に最適なオイルとして、昔からソロモンの女性たちの美容に欠かせないものとして使われてきました。

P1030099現地のマーケットに並ぶオーガニックココナッツオイル

 美容への効果だけでなく、高い抗菌作用や抗酸化作用から虫さされにも現地の人々は塗っています。また、紫外線をカットしたり、日焼け後の炎症した肌を守ってくれたり肌トラブルを予防したりする他、免疫力をアップさせる効果もあるといいます。
そんな栄養豊富で保湿力たっぷりのココナッツオイルをうまく活用して、ソロモンの女性たちは強い紫外線に負けない美しい肌をキープしているのです。

04年2月フィユ4 303どこまでも続くココナッツの木

 美容効果抜群のココナッツは、ソロモンの人々の生活にはなくてはならないとても大切なもの。伝統的なソロモン料理にはココナッツミルクをたっぷり使いますし、ココナッツミルクの搾りかすは豚など家畜の餌になります。ココナッツの殻は、着火剤として活用されていたりと、余すところなく自然の恵みを最大限に活かす彼らの素晴らしい生活の知恵は、私たちの生活をより豊かにしてくれるヒントになるかもしれません。