ALAの不思議な魅力
ー水産分野でも応用が広がるALAー

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天然の海の幸が、食べられなくなる!?
今年は静岡の桜エビ漁が、かつてないほどの不漁だったり、宮城県での水ダコの漁獲高が去年の3割程度だったり、天然の海産物の不漁が続いています。毎年このような不漁のニュースが流れますが、やはり乱獲や気候変動の影響により天然の水産資源が減っていっていることは否めません。実際、漁船による漁獲高は1980年代後半以降、頭打ち状態です。加えて、世界ではここ50年間で、海産物の消費量が5倍も増加しています。
漁獲高が頭打ちになっていて消費量が増えていているにも関わらず、海産物が流通しているのは、養殖による生産量が大幅に増加してきたからです。2013年には、ついに、養殖の生産量が漁船による漁獲生産量を上回りました。もはや世界の水産物生産の主力は漁船漁業から養殖業に移りつつあります。今後の世界の水産物需要の増加に対応していくためには、養殖産業なしには考えられません。しかし、このままの養殖生産の伸びを持続したとしても、人口増加の比率と比較すると、2030年には5000万トンぐらい足りなくなってくると予測されています。つまり、これからさらに養殖生産の技術が上がってこないと、海産物がさらに食べられなくなるのです。

人気のエビでもALAが効果的?
海産物の中でも寿司や天ぷらなどで人気のエビですが、日本では、消費量の92%を輸入に頼っています。この輸入エビの大半は養殖エビで、タイやベトナム、インドネシアなどから輸入されていますが、養殖エビの生存率は6割ほどで、4割が漁獲前に死んでしまい、さらに伝染病にかかると全滅するリスクがあります。生産性をあげるために、水質の改善を図ったり、免疫機能を回復させる薬の開発が盛んです。ALAも養殖分野で飼料としての開発が進められており、エビやシラスウナギで、酸欠や感染症の予防、生育促進などへの効果が実証され、今では水産用混合飼料として販売されています。

ALAの水産・畜産への応用

水産~畜産分野まで応用が広がるALA
人口増加や天然資源の枯渇によって、これから養殖の需要はますます増えてきます。ALAは海産物の養殖分野だけでなく、養豚、養鶏、畜産分野でも広がりを見せています。人から植物、そして動物に至るまで、これからの世界の食料事情を支える大きなファクターとなってくるのではないでしょうか。

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