Q 先日は玉ねぎの収穫にご同行いただき、ありがとうございました。
その際に、「5-ALA配合肥料」を育苗時にのみ使用し、畑に植え付けた後は使用せずに育てたにもかかわらず、立派な玉ねぎが育っていたことに田中先生も驚いていらっしゃいました。この現象が起きた理由としては、どのような解釈が考えられますか?
A 5-ALA配合肥料は光合成を増やすのですから、玉ねぎであれば球が肥大し始めたときに使用する、稲であれば止葉が出てから処理するというのが普通です。ですが、稲の場合も苗づくりの時に箱処理して、本圃におろしてからの生育を促進するという使い方をされている人もいます。苗半作という言葉があるように、いい苗を作ることは最終収量にも良い影響を与えるということかと思います。稲の場合の良い苗というのは、背丈は抑えられ太い苗ということのようです。玉ねぎの場合も、5-ALA配合肥料を処理した苗は、背丈が抑えられ太い苗になっていましたのでこのあたりが原因だと思われますが、それにしてもあんなに大きく育つだなんて驚きました。私も家庭菜園で玉ねぎを育てましたが、スーパーの安い玉ねぎの値段を見て買った方が安いと思い、付加価値のある赤玉ねぎを植えました。5-ALA配合肥料は肥大期に2回処理しましたが、この方法でもスーパーの赤玉ねぎよりはるかに大きい玉ねぎが収穫できました。
田中徹博士
世界で初めて5-ALAの大量生産を成功させた、ネオファーマジャパン株式会社のチーフサイエンティスト。
サステナブル・クルー株式会社のアドバイザーも務める。