がんの化学治療で貧血!?ALAへの期待!

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貧血で酸素不足!?
女性によくみられる貧血ですが、女性ホルモンは男性ホルモンに比べて血液を新しく作る指示の頻度が少ないため、男性ホルモンの少ない女性に貧血が多いそうです。また、女性は月経や出産など血液を失う機会も多く、成人女性の20〜25%が貧血予備軍だと考えられています。
貧血は、頭痛やめまい・立ちくらみなど様々な症状を引き起こしますが、一般的には血液中に含まれるヘモグロビンの濃度が基準値を下回った場合に貧血と診断されます。
ヘモグロビンは、体に必要な酸素を血液中に運搬する働きがあり、ヘモグロビンの量が減ると体中に酸素がうまく運ばれなくなり、全身が「酸欠状態」になります。

一概にはいえませんが、生理の時に頭痛やめまいが起きやすくなるのも貧血によって脳が酸欠状態となっていると考えられています。また、息切れ・動悸などの症状は、心臓が酸欠状態になっている時に起こります。
ヘモグロビンは、「ヘム」と「グロビン」という成分からできていますが、実はALA(5-アミノレブリン酸)はそのヘムの元になっているアミノ酸です。以前、“ミトコンドリアの中でALAが作られる”という話を書きましたが、ALAはミトコンドリアの中で違う成分へと変化し、鉄と結合してヘムとなり、そのヘムが酸素と結合し、ヘモグロビンとして血液の中で酸素を運ぶのです。

頭痛に悩む女性

がんの化学療法で貧血に
がんの治療方法として抗がん剤などの化学療法がありますがその化学療法の副作用の1つに貧血が挙げられ、治療を受けているがん患者のおよそ40%の方が貧血になるといわれています。
現在、化学療法による貧血の治療には赤血球輸血などが用いられていますが、処方によっては副作用があるため治療に制限があるなど、未だ決定的な治療法は確立されていません。しかし、ALAはヘムの原料となり造血機能を活性化するため、化学療法が引き起こす貧血を改善することが期待され、現在研究が進められています。

 
◎ALA(5-アミノレブリン酸)について
体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー産生に関与するタンパク質の原料なる重要な物質です。しかし、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。酎粕や赤ワイン、かいわれ大根れなどの食品にも多く含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。

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