毎年この季節になると流行する風邪やインフルエンザ。予防には乳酸菌や発酵食品が良いといわれますが、なぜでしょうか。近年、消化管に関する機能についてさまざまな研究が行われ、ヨーグルトや乳酸菌が私たちの身体へもたらす作用や機能が明らかになってきています。腸内には善玉菌と悪玉菌が存在し、悪玉菌が増えると腸の機能が低下します。腸内環境が悪化することが便秘や免疫力の低下、老化の進行、肌荒れ、などさまざまなトラブルが全身に出てくる可能性があると考えられているのです。つまり、腸の環境を整えることが全身の健康を保つことにつながります。さらには、腸内環境を整えることが、インフルエンザに対して予防効果を発揮するということが近年の研究でわかってきているといいます。乳酸菌や発酵食品を積極的に摂ることで免疫力を高めて病気を予防する効果が期待できるのです。
まずは毎日少しずつ身近な発酵食品を取り入れてみることからはじめるのはいかがでしょうか。発酵食品には、乳酸菌をはじめ、腐敗物質の増加を抑制する善玉菌が豊富に含まれています。漬物、キムチ、納豆やチーズなどは毎日の食事で取り入れやすいでしょう。また、特に今の季節に特におすすめなのが野菜たっぷりの粕汁です。日本酒を醸造する時にできる酒粕にはビタミンB群が豊富に含まれており、肌の代謝を高め、ターンオーバーを促進します。さらに酒粕に豊富に含まれる不溶性の食物繊維が、腸内の余分な老廃物を排出してくれます。また、オリゴ糖が善玉菌の増殖を促し、腸内環境を整えてくれます。
発酵食品の効果を得るためのポイントは、毎日の食事に取り入れることです。病気に負けない身体づくりのために毎日バランス良くさまざまな発酵食品を取り入れていきたいですね。