日本気象協会の発表によると、今年の花粉飛散は、大阪で3月上旬から中旬にかけて、東京では3月中旬から下旬にかけてピークを迎えると予測され、前年比では、九州や東北は地域差が大きく、四国、中国、近畿の飛散量は少なく、東海、北陸、関東甲信、北海道は前シーズンより多い見込みだといいます。九州や北陸、東北、北海道では非常に多く飛ぶ地域もあるということで、去年は症状をあまり感じなかった方も万全な花粉症対策が必要になりそうです。花粉症対策というと、ヨーグルト、甜茶、紫蘇ジュース、緑茶、納豆、ルイボスティー…など様々な食べ物や飲み物が挙げられますが、実はハチミツも花粉症対策に効果的だということをご存知ですか?
花粉症のメカニズム
ハチミツの効果をお伝えする前に、花粉症がどのようにして起こるのかを理解しておきましょう。花粉症とは、スギやヒノキ等の植物の花粉が鼻や目の粘膜から体内に入ってきた際に免疫反応によって鼻水等の症状が引き起こされることをいい、「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれます。花粉が鼻や目から体に侵入すると、その刺激で「IgE抗体」という物質が作られます。この抗体は全身に行き渡りますが、特に鼻や目の粘膜に集中して、粘膜の表面にある「マスト細胞(肥満細胞)」と結びつきます。この時、花粉は体内から排除すべき異物、と記憶されるのです。そして、花粉が鼻などの粘膜に付着すると、ヒスタミンなどの化学物資を放出し、くしゃみや鼻みず、目のかゆみといった症状が現れ、新たな花粉の侵入を阻止しようとします。これが花粉症の症状です。
ハチミツで花粉症の症状を和らげる
ハチミツには数十種類のポリフェノールが含まれ、強い殺菌効果があるため、花粉症のアレルギー症状を引き起こすヒスタミンの放出を抑えてくれる役目を期待できます。また、ハチミツに含まれる糖分・酵素などには抗菌作用があり、細菌の増殖を防ぐ効果も期待できます。ヨーグルトに添えて摂取したり、紅茶や料理に砂糖の代わりとして使用するなど、毎日の習慣としてハチミツを取り入れるのが効果的です。花粉症の症状が強い時には、綿棒の先に少量のハチミツを付けたもので鼻の奥の粘膜や目尻に直接塗布するのも効果があるといわれています。
【参考】
2022年春の花粉飛散予想(第4報)ー日本気象協会
https://tenki.jp/pollen/expectation/
花粉症のメカニズムー厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/dl/ippan2.pdf