5-ALAサプリメントを飲むときに
気を付けた方がいいことはありますか?

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Q 5-ALAサプリメントを飲むときに気を付けた方がいいことはありますか?

A サプリと関係あるのかと言われてしまいそうですが、夜眠る時は真っ暗にして寝てください。豆球もついていない方がいいです。明るいところで寝ると、自分自身のアミノレブリン酸(5-ALA)合成量が落ちます。5-ALAはサーカリズム(生物時計)により、夜に多く作られます。夜にたくさん作り、寝ている間に体の修復をしているのでしょう。その調節は体内時計でされているようですが、光があると昼と勘違いして5-ALA合成を促進する指令を出してくれません。
それから食べ過ぎも良くありません。細胞内のグルコース濃度が高くなると、5-ALAを作らなくなります。
5-ALAがたくさんできるとヘムになり、ミトコンドリアを活性化してエネルギーを作りに「狩り」に出かけますが、細胞内にグルコースがあるのならしばらく「狩り」に行かなくてよいので、エネルギーを作る必要がないから5-ALAも作らなくてよいというわけです。「狩り」の後にライオンが寝そべっているあれです。

田中徹博士
世界で初めて5-ALAの大量生産を成功させた、ネオファーマジャパン株式会社のチーフサイエンティスト。
サステナブル・クルー株式会社のアドバイザーも務める。

5-ALA研究の第一人者、田中徹博士
独占インタビュー第二回

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5-アミノレブリン酸(以下、5-ALA)研究の第一人者である田中徹博士へのインタビュー後編(2回目)は、5-ALAの現状と未来についてお話を伺いました。
前編はこちら

田中徹博士とサステナブル・クルー株式会社代表取締役西屋が笑顔で並んでいる写真

【西屋】 現在、5-ALAはどのような分野で応用されていますか?

【田中】 医薬品の分野では、圧倒的にがんの可視化ですね。それから皮膚がんの治療がもう既に承認されて実用化されてまして、脳腫瘍と膀胱がんは保険適用になっているんですね。欧米では皮膚がんの治療薬として認められています。それは一応全てのがんが光るということになってますので、これはどんどん応用が広がると思います。

【西屋】 5-ALA自体が人に対してどのような作用をしますか?

【田中】 いろんなところに効くからよく勘違いされて、それは怪しいじゃないかって言われてるんですけど、やっていることはたった一つで、ミトコンドリアの活性化、 それだけなんです。

【西屋】 活性化することによって、様々なものに効果があるという理解でいいですか?

【田中】 そうですね。おおよそ歳をとって起こってくるような疾患とかは、ミトコンドリアの機能低下で説明できます。

【西屋】 ご自身で5-ALAを飲まれていて実感されているということはありますか?

【田中】 やっぱり皆さんと一緒で、睡眠というのがありますよね。睡眠の質が良くなるのと、それから二日酔いしないっていうのは、もう非常にお世話になってます。あとは変な話ですけど、爪が伸びるのがすごい早いですね。親父ゆずりで不整脈がずっとあったんですね。若い頃からずっとだったんですけど、飲み始めてから全くなくなりました。

【西屋】 現在、5-ALAが注目されていますが、こういう現状をどのように捉えてらっしゃいますか?

【田中】 僕はずっと、「ミトコンドリアの活性化」、今でもそれがメインであるのは間違いないと思うんですけども、ひょっとしたら今の高度な免疫ができる前の最古の自然免疫、太古の免疫のシステムの一つじゃないかなってことを想像してるんですね。これは全くの妄想の段階ですけども。

【西屋】 田中さんのこれからの夢は何でしょう?

【田中】 今、我々の袋井の工場一つでしか「もの」(5-ALA)を作れてませんから、やっぱり安定供給のためには、複数の拠点を持つということが必要だろうと思います。それから、研究に関しても一人でできる範囲を超えてますんで、いろんな研究者と連携してできるような仕組みですね。仕組み作りができるといいなと思ってます。全てが順調というわけではないんですけど、いわゆる技術者は5-アミノレブリン酸の信者がですね、相当増えてきて、新しいアイデアがどんどん出てきています。どんどんその応用の範囲がですね。やっぱりこれ、伊達に生命の根源物質ではないなと。

【西屋】 田中さんにとって5-ALAとは何でしょう?

【田中】 「生命の根源物質」ですね。何度もめげかけましたよね。これ毒だ言われてみたり、そんなの怪しいとか言われたりしましたけど、最初に私以外の専門家のところに5-ALAがいっていれば、もっと発展したかもしれないわけですよね。それがたまたま私みたいな生化学の素人のところに来て、ひょっとしたらこういうことも分かってきたとかあってですね。それを見捨てるわけにはいかんですよね。それで必死でやってきたっていうのが36年ですかね。

【西屋】 しかし田中さんがいなかったら、もしかしたら5-ALA自体が知られていなかった可能性がありますよね。

【田中】 そうですね。ミネラルとの組み合わせっていうのは、今まで誰も思いついてないんですね。言われてみて当たり前のことなんだけど、誰もやってないですよね。それが全くのずぶの素人だったから、しかも発酵液(5-ALA含有)をそのまま畑にかけてみたからわかってきたことで、いわゆる一つの化合物に絞り込んできて、他の要素を抜いて評価するという今の薬を作るシステムでは、見落としてるものがたくさんあるのかもしれないと思いますよ。

【西屋】 今後また新しい5-ALAの研究が始まってくると思いますが、その時はまた色々お伺いさせてください。ありがとうございました。

田中博士のインタビューを抜粋してお届けしました。更に詳しいお話は以下の動画からご視聴いただけます。

動画 前編
動画 後編

5-ALAサプリは、何で飲むのがいいの?
避けたほうがいい飲み物は?

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Q 5-ALAのサプリメントは、やはり水で飲むのがいいのでしょうか。

A 5-ALAは水溶性が高く、酸性—中性域ではとても安定していますので、水でなくてもジュースなどで飲んでいただくことができます。また、カプセルから中身を取り出して、ヨーグルト等と混ぜて飲んでいただいても問題ありません。ただし、配合している鉄分がカテキンと反応する恐れがあるので、お茶での服用は避けていただければと思います。

Q 今回、田中先生のお答えをうかがってカテキンについて調べてみたのですが、緑茶だけでなく、紅茶やウーロン茶にも含まれているんですね。今までほとんど何かしらのお茶で飲んでいたので、今後は気を付けようと思います。カテキンが含まれていない麦茶であれば問題ないですか?

A はい、麦茶は大丈夫です。緑茶、紅茶、ウーロン茶は同じ茶葉から作られていて、発酵度合いが異なるだけですので、いずれもカテキンを含んでいます。カテキン自体は身体に良いものなので、お茶は楽しみつつ、5-ALAサプリメントを飲む時だけは気をつけていただけたらと思います。

田中徹博士
世界で初めて5-ALAの大量生産を成功させた、ネオファーマジャパン株式会社のチーフサイエンティスト。
サステナブル・クルー株式会社のアドバイザーも務める。

5-ALA研究の第一人者、田中徹博士
独占インタビュー第一回

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今回は特別に、5-アミノレブリン酸(以下、5-ALA)研究の第一人者である田中徹博士に5-ALAとの出会いから開発についてお伺いしています。田中博士は、非常に困難と言われた5-ALAの大量生産の技術に、世界で初めて成功されたサイエンティストです。
第一回、第二回に分けてお届けします。
第二回はこちら

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【西屋】
当時(凡そ30年程前)は、5-ALA自体、有用性のある成分として認められていなかったのに、なぜ5-ALAの可能性を見出されたのですか?

【田中】
それがもうこれも笑っちゃうような話なんですけど、私達は発酵法で5-ALAを作ってます。それをピュアリフィケーション(精製)して植物に吹除草剤として枯れるんですね。でも畑に撒くんだからって、精製しないで発酵液のまま撒けばいいじゃないかと撒いてみたら枯れるどころか植物がたくさん生えてきまして、一体何が起こってるのかさっぱり分からなかったんですけど、宇都宮大学の雑草防除の先生の門を叩きましてね。すると先生が「これはクロロフィルの前駆体だから草生えたって当たり前だろう」みたいなことを言われまして。「ああ、そういうことか。発酵液の中にはマグネシウムとか鉄とか、ミネラルいっぱい入ってるから植物はかえってでかくなって、精製するとポルフィリンという化合物が溜まって枯れるんだと、そういうことが分かってきたんですね。で、まずは5-ALA入りの光合成があがる肥料を作ってですね、世界展開して今でも世界中で使われています。なぜ植物の光合成が上がるのかというと、光合成のシステムの中の電子伝達系を活性化してるっていうことが分かったんですね。その仕組みっていうのが、実は人のミトコンドリアの中の電子伝達系とそっくりなんですよ。当時5-ALAは毒物だと思われてたんですけどね。でもそんなことはない。ちゃんと金属と一緒になって、ヘムやシトクロムになってくれれば、人にもいい効果を及ぼすに違いないと、これも植物の時に経験していることですから、半ば確信してましたよね。

植物にも存在する5-ALA

それでヒトでも実験していくって言うか。動物でも実験していくと、しっかり効果が出たと。で、特にその加齢に伴って発症するような慢性病、昔でいうところの成人病ですね。糖尿病ですとか、高脂血症とかそういうものに素晴らしく効果があって、でそれらの病気の原因はミトコンドリアの機能低下。そのミトコンドリアの機能低下が外生的なアミノレブリン酸の投与で回復すると、こんなストーリーになってまして。私も元々が生物屋じゃなくて物理化学屋だったもんだから、植物も動物も生き物という意味だと似たようなものじゃないかと思ってましてね。で、この辺の話をその生物の専門のスタッフにすると、仰天されるんですけども、我々研究者って、酵母をやってる人は酵母以外触りませんからね。

【西屋】
田中博士は、様々な研究の分野を横断されていますね。

【田中】
格好良く言うとそうなんですけど、単純だから。もうミネラルと一緒だったら植物でデカくなるなら、人でもそうだろうみたいな。そんな乱暴な考えですね。それで今までの医薬関係の化学というのは、おおよそ一つのものに絞り込んで、それの反応を見る。これはもう大鉄則なんですね。他のものを全部排除して1個の成分で利かそうとしてるんですけど、アミノレブリン酸が直接働きかけてるんじゃなくて、できたヘムが活性を示してるわけですから、5-ALAだけ入れたって効かないわけです。それがこんなに大事なものなのに、今まで見落とされてきてて、私はたまたま素人だったんで、ラッキーにもそれを発見したということだと思います。ただ私が偉いんじゃなくて、アミノレブリン酸ですからね。そこを間違えないようにしないといけないと思います。

田中博士の5-ALAにまつわる話の続きは、次回お届けします。お楽しみに!
田中博士のインタビュー動画は、こちらからご覧いただけます。

オートファジーと5-ALAについて

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自分の細胞を食べるオートファジー?とは!

「オートファジー」のことをご存知ですか?オートファジーとは、日本語で「自食作用」という意味ですが、自ら自分の体を食べるわけではなく、正確には、細胞が自らの一部を分解して、新しい部品として再利用する仕組みのことです。私たちの体の細胞は、いつまでも元気なわけではなく、いずれ衰えてきます。しかし、このオートファジーの働きで細胞内の古くなった部品を分解し、新陳代謝によって新しい細胞へと生まれ変わらせる働きをします。また、細胞の中に現れる有害な物質を除去してくれます。

オートファジーの働きのイメージ図

わたしたちの細胞の中には、ミトコンドリアを始めとする細胞小器官が存在しますが、これらすべてがオートファジーの対象となり分解され、新たな部品に置き換えられます。特にミトコンドリアは、発電所の役割を担っていて、このミトコンドリアが壊れると「活性酸素」が漏れ出して細胞を傷つけたり殺したりします。ここにオートファジーの仕組みが働くことで、壊れたミトコンドリアを狙い撃ちして活性酸素の発生を抑えてくれます。また、細胞内に侵入した病原体もやっつけてくれるので免疫機能に対してもとても重要な役割を果たしています。

オートファジーは免疫力をアップさせて健康寿命を延ばすなど、体内の組織を健康に保つために重要な働きをしてくれますが、十分に食べ物を食べた状態ではあまり機能してくれません。元々オートファジーは、細胞が強いストレスを受けた際に生き残れるように体内に組み込まれたシステムで、細胞が飢餓状態になったり低酸素状態になったときにこそ、働きが活発化します。つまり、空腹の時間が長く続くとオートファジーの活動が活発になり、体の中にあるものを利用して新たにタンパク質を作り出します。満腹の状態ではオートファジーがあまり機能せず、空腹の時によく働くということで、昔から言われている「腹八分ぐらいで抑えるのが体にいい。」というのは理にかなっていますね。

食事、運動、睡眠でオートファジーを維持

オートファジーの機能を高めるためには、食事と睡眠が大切です。満腹状態では血中にアミノ酸がたくさんあり、オートファジーが抑えられるので、夕食を食べてすぐに寝るとオートファジーの活性を妨げます。夕食を食べてから寝るまでは時間を空けて、寝ている間に空腹な状態を作ることが重要です。また、よく眠り適度な運動を心がけ、脂っこい食事を控えて腹八分目程度で抑えることも、オートファジーの機能を維持させてくれます。

5-ALAもオートファジーに一役かっている!

5-ALAは体内で作られるアミノ酸の一種ですが、いくつかのアミノ酸自体がオートファジーを抑制的に制御することは古くから知られいます。5-ALAもそのうちの1つで、高知大学の研究によるとオートファジーを誘導し、ミトコンドリアの保護作用のある安全な成分として論文発表されています。

オートファジーの仕組みを解明した功績でノーベル生理学・医学賞を受賞された大隅良典栄誉教授の研究ですが、それ以外にもまだまだ解明できていないことがたくさんあります。アメリカでは、オートファジーの仕組みを病気の治療に役立てようという応用研究が進んでいたり、まだまだ可能性が広がっていく分野なのです。