ミトコンドリアの衰えが老化へ繋がる!?

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ミトコンドリアの衰えが老化へつながる

ミトコンドリアは、私たちが取り込んだ酸素の90%以上を使って、動くためのエネルギーを作っている細胞の中の小さな器官で、活性酸素を作る器官でもあります。この活性酸素は細胞を痛めつける物質として悪モノ扱いされる場合がありますが、一定量の活性酸素は体にとって必要な場合があります。例えば、バクテリアが体内に侵入した場合には、活性酸素を用いて侵入したバクテリアを殺すなどの防衛機能を備えています。正常なミトコンドリアは、細胞を攻撃する活性酸素を作る量が少ないのであまり問題はありませんが、ミトコンドリアが衰えてくると排出される活性酸素の量が増幅し、細胞を痛めつけてしまいます。特に老齢になるとミトコンドリアから排出される活性酸素が増えるという報告が多くあります。

ミトコンドリアがたくさんある臓器は2つ

人体にあるすべての細胞にはミトコンドリアが存在しますが、特にミトコンドリアの数が多い臓器は、腸と腎臓です。食物を外から吸収するという活動には、もっともパワーが必要になり、腸はまさに、摂取した固形物を腸壁から体内へ取り込むという働きをするため、エネルギーを作り出す多くのミトコンドリアが必要です。腎臓は、体内の老廃物を尿と一緒に排出する働きをしますが、実は排泄したものの99%を、再び吸収するという不思議な働きをしています。そのため、腎臓でもミトコンドリアが多く必要です。腸は「長寿のカギ」と言われますが、腸内環境が健康維持だけでなく、老化に大きく関わっていることが納得できますね。また中年太りといいますが、これもミトコンドリアの量が減ったり機能が低下することで、体内に溜め込んだ脂肪や糖を消費しにくくなることから起こります。

ミトコンドリアを鍛えるには?

それでは、ミトコンドリアを鍛えるためにはどのようにすればいいのでしょうか?

ミトコンドリアを鍛える食事と運動

日々の生活で意識できることとして、まず食事は腹八分めを心がけ、空腹の時間を作るようにしましょう。そうすると、サーチュイン遺伝子の働きが高まり、ミトコンドリアを奮い立たせてくれます。食べ物としては、「有機酸」と呼ばれる、例えばレモンや酢などに多く含まれる「クエン酸」、リンゴや梅干しに含まれる「リンゴ酸」、ブロッコリーやキウイなどに含まれる「アスコルビン酸(ビタミンC)」、ぬか漬けに含まれる「酪酸」などを食事に取り入れることが大切です。また、甘酒などに多く含まれる5-ALAもミトコンドリアを活性化させる天然のアミノ酸として注目されています。5-ALAの優れた点は、食品として摂取してもミトコンドリアまで届いてくれるので、5-ALAを多く含む食品を摂ることも、ミトコンドリア強化につながります。加えて、速歩きとゆっくり歩きを繰り返すインターバル速歩を行うことで心臓や血管からいいホルモンが分泌されるので、適切な量の食事と運動を無理せず長く続けることで、ミトコンドリアを元気にしてくれるでしょう。

様々な方法で健康管理をしている人

5-ALAはアミノ酸の一種?

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5-ALAはアミノ酸の一種?
5-ALA(5-アミノレブリン酸)は、アミノ酸の一種ですが、よく耳にするアミノ酸とは別の種類のアミノ酸です。よく耳にするアミノ酸は、私たちの体を構成するタンパク質を作るためのアミノ酸が主で、20種類のアミノ酸(必須アミノ酸と非必須アミノ酸)があります。

【必須アミノ酸(体内で合成できない)】
イソロイシン・ロイシン・バリン・ヒスチジン・リシン・メチオニン・トリプトファン・フェニルアラニン・スレオニン

【非必須アミノ酸(体内で合成できる)】
アスパラギン・アスパラギン酸・アラニン・アルギニン・システイン・グルタミン・グルタミン酸・グリシン・プロリン・セリン・チロシン

アミノ酸

私たちの体のおよそ20%がタンパク質でできていますが、このタンパク質は、これらわずか20種類のアミノ酸が繋がってできていて、膨大な種類のタンパク質がそれぞれの役割を担いながら体の中で働いています。

特殊なアミノ酸5-ALA
これらのアミノ酸以外に、自然界には、約500種ほどのアミノ酸が発見されていて、タンパク質を構成するアミノ酸以外に、体内の細胞や血液中などに蓄えられている特殊なアミノ酸があります。遊離アミノ酸と呼ばれるアミノ酸でオルニチンやタウリンなどがあり、私たちの生体を維持するために重要な役割を担っています。5-ALAもこの遊離アミノ酸の一種で、数多くのアミノ酸の中でも唯一、体内で鉄分と結びついて血液中で酸素を体中に行き渡らせるヘモグロビンとなったり、マグネシウムと結びついて葉緑素の原料になる、とても稀有なアミノ酸です。

36億年前から存在している5-ALA
36億年前の創成期の頃から、地球上に存在する天然アミノ酸のひとつで、生命の根源物質とも言われています。もともと5-ALAは、ミトコンドリアという細胞内の小器官で生まれ、8つの5-ALAが合わさってヘムという物質の元になります。このヘムが生命活動の鍵となり、先程のヘモグロビンになったり、取り入れた酸素と食物をエネルギーに変換する、中心的な役割を担っています。つまり5-ALAがなければ、私たちはエネルギーを得ることができずに、動くことすらできません。

外から摂取された5-ALAの行方は?
多くの場合、体の中に存在する物質は、外から摂取するだけでは本来の効果を発揮する場所までたどり着くことができずにうまく働くことができませんが、5-ALAは、2つのアミノ酸が結合した分子の大きさと同じぐらいの大きさで、細胞の表面にある入り口から細胞内へ入り込むことができます。

細胞イメージ

さらに、細胞内にあるミトコンドリアで生まれた5-ALAは、一度ミトコンドリアの外に吐き出されるので、ミトコンドリアで作られた5-ALAと、外から取りこまれた5-ALAがうまく混ざり合い、再びミトコンドリア内でヘムを構成することできるのです。年齢とともに体内で生産できる量が減っていく5-ALAですが、外から効率よく補うことができるため、体内で5-ALA本来の力を発揮して有効に働いてくれます。

暑い時こそ湯船に浸かって、
整えよう

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暑くなってくると、ついシャワーだけで済ませてしまったりしていませんか?強い日差しや暑さで疲れやすかったり、冷たい飲み物やエアコンで冷えやすくなったりと、体調を崩しやすい夏だからこそ、湯船に浸かってからだをしっかりと温めることが大切です。疲労回復効果があるだけでなく、いわゆる「夏バテ」予防にも効果的な、おすすめの入浴方法をご紹介します。

湯船のイラスト

熱すぎないお湯にゆっくり浸かる
湯船に浸かると疲れてしまう、という方が時々いますが、湯船の温度はどのくらいになっているでしょうか。42℃以上の高温になると、血圧や脈拍が急上昇し、交感神経を刺激してしまい、なかなか疲れがとれにくくなります。暑い日に疲れを感じた時は、37〜39℃くらいのお湯に30分ほどゆっくりと浸かってみましょう。ぬるめのお風呂に浸かることで、副交感神経を優位にし、気分を落ち着かせてくれます。血行が良くなるので、肩こりや腰痛、むくみの改善にも役立ちます。また、汗をかく習慣をつけることで、体温を調節する発汗機能をきちんと働かせ、体温調節機能を働きやすくすることにつながります。体温が下がる時に眠りに入りやすくなるため、就寝1〜2時間前の入浴が効果的です。

特に強く疲れを感じる時には
特に強く疲れを感じる日には、40℃ のお湯に10〜15分の入浴がおすすめです。ここでのポイントは、全身浴で首から下をしっかりと湯船に浸かること。10分連続でなくても、2〜3分ごとに入浴して合計時間が10〜15分になるようにすれば大丈夫です。また、40℃の入浴は数多くの実験によって血流量が多くなることが明らかになっており、全身浴することで、体のすみずみまで血液が行き渡り、疲労回復のスピードが上がります。

どちらの場合にも、脱水症状を予防するために水分補給を忘れないようにしてください。効果的な入浴方法を上手に取り入れて、暑い夏を乗り越えていきましょう。
※持病(既往症)がある方、治療中や妊娠中の方、体調に不安がある方は、かかりつけの医師と相談して入浴されることをおすすめします。

砂糖の代わりにはちみつを使うと良いこと

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砂糖もはちみつも、どちらもとても甘いのにも関わらず、砂糖の代わりにはちみつを使った方がヘルシーだと聞いたことがありませんか?ダイエット特集などでも、たびたび取り上げられるはちみつ。いったい砂糖とどんな違いがあるのでしょうか。

はちみつの入った瓶

甘さと栄養成分の違い

はちみつと砂糖はまず、甘さの成分となる糖の種類が大きく異なります。白砂糖は「ショ糖(スクロース)」のみですが、はちみつは「ブドウ糖(グルコース)」と「果糖(フルクトース)」という糖が主な成分です。そして、白砂糖の栄養成分のほとんどが炭水化物(消化吸収される糖質(易消化性炭水化物)と消化吸収されない食物繊維(難消化性炭水化物))であるのに対して、はちみつには多くの栄養素が含まれています。良質なビタミン類やミネラル類をはじめ、アミノ酸や酵素といった栄養素も豊富に含まれているので、非常に栄養価の高い健康食品といえるでしょう。また、はちみつのブドウ糖には、エネルギーとして代謝されるのが早いという特徴があります。ブドウ糖と果糖は、食後約20分で体に吸収されてエネルギーに変換されます。ブドウ糖は唯一、脳のエネルギー栄養素となるため、どの臓器よりも多くのエネルギーを消費する脳の働きを助けてくれるのです。

気になるはちみつのカロリーは?

糖分に加えて豊富な栄養素と聞くと、カロリーが気になりますよね。砂糖100gが384Kcalに対し、はちみつ100gが303Kcalと低カロリーです。加えて、はちみつのほうが砂糖よりも甘味が強いので、同じ甘さを出すため使う量が少なくて済み、自然とカロリーを抑えることができます。

健康の維持に役立つはちみつ

はちみつに豊富に含まれる栄養は、私たちの健康をサポートしてくれます。疲労回復効果、咳止めや喉の抗炎症作用、整腸作用などに加え、ミネラルの中でも特にカリウムが多く含まれていることから、高血圧の予防に効果的という研究結果もあります。健やかな毎日に上手に取り入れていきたいですね。

サプリメントの上手な飲み方

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新型コロナウイルスの影響で、これまで以上に健康に気遣う人が増え、サプリメントを積極的に取り入れている人が多いといいます。しかし、ほとんどのサプリは一日に推奨されている摂取量以外、飲むタイミングや飲み合わせなどについては説明書きがありませんよね。サプリの飲み方について迷われている方はぜひ参考にしてみてください。

いろいろなサプリメント

飲むタイミングはいつがいい?

サプリは医薬品ではなく、いわゆる「健康食品」に分類されます。つまり、特別な記載がある場合を除いて、基本的にはいつ飲んでも問題ありません。まずは一日の摂取目安量を2〜3回に分けて飲んでみるのはいかがでしょうか。一日2粒の場合は朝・晩に、一日3粒の場合は朝・昼・晩に分けて摂取します。つい飲み忘れてしまうことが多い方は、一日の中で飲むタイミングを決めておくのが良いでしょう。朝食後や夕食後などタイミングを決めておき、まずは忘れずに継続して飲むことを習慣にすることを心がけましょう。

サプリを飲む時にはどんな飲み物がいいの?

基本的に特別な指示がない場合は、水かぬるま湯で飲むといいでしょう。サプリを飲む時に水分を一緒に服用するのは、スムーズに胃に運ぶためと、有効成分が溶け出しやすくなるという理由があります。また、水やぬるま湯は余分な成分を含まないので、サプリの働きを邪魔することがありません。飲み物に含まれる他の成分が、サプリの有効成分を弱めたり、強めたりすることがないように、水かぬるま湯で飲むようにしましょう。

複数のサプリや薬との飲み合わせは?

サプリは食品なので、一度に複数の種類を摂取しても差し支えありません。ただし、成分が重なる場合や上限量が設定されているものもありますので、目的に合わせて目安量を調節して摂取することをおすすめします。また、薬を服用している人は、飲み合わせが良くない場合があるので、できれば医師に相談をしてください。場合によっては、薬の効能が強くなりすぎたり、弱くなったりすることがあります。

まずは3ヵ月続けてみる

サプリは、不足している栄養を補う目的で摂取するものです。しかし、一週間、二週間飲んでみて効果がなかった、と飲むのをやめてしまう人もいるようです。サプリは健康や美容にすぐに効果を発揮するものではなく、あくまでも補助的な役割で健康をサポートしてくれるものです。まずは規則正しい健やかな生活を見直して、3か月ほどは続けてみるようにしましょう。