自動車業界で進む
ミツバチを通じた環境貢献

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なぜ自動車を製造する企業が養蜂を?
ポルシェにベントレー、ランボルギーニにロールス・ロイスと、近年、自動車業界が取り組む養蜂プロジェクトが話題になっています。自動車を製造する企業がなぜ養蜂に取り組んでいるのでしょうか?国の自動車メーカーであるベントレー・モータースは、2019年5月、本拠地である英国・クルーにて12万匹のミツバチと共に「フライングビー(FlyingBees:空飛ぶハチたち)」を開始し、同年9月には、たった2つの巣箱から100瓶以上のハチミツの収穫に成功しました。ベントレーの製造部門担当役員は次のようにコメントしています。
「地域の生物多様性保全に貢献することを目指して、工場の広大な敷地内に巣箱を設置しました。このエリアにはミツバチたちが好む花が数多く植えられているため、養蜂に適しているということもわかりました。小さな一歩を踏み出すことが地域の生物多様性保全につながっています。」

巣箱とミツバチ

ベントレーは、常に環境への負荷を改善する方法を模索していますが、養蜂はその解決法の一つとして、新たな取組みとして取り入れられています。
ロールス・ロイス・モーター・カーズもまた、自然保護活動家、動物・植物学者、栽培者、養蜂家とともに協力し、「ロールス・ロイス養蜂プロジェクト」を展開しています。2017年に設立された養蜂場には6つの巣箱が設置され、約25万匹のミツバチが飛び回り、約400kgのハチミツが収穫されました。ロールス・ロイスも同様に、環境負荷をかける産業に関わる一企業として、英国内でも個体数の減少が問題となっているミツバチを守るとともに、自然環境を守る活動として養蜂プロジェクトに取り組んでいます。

人間の生活は、ミツバチに支えられている
ミツバチは、花の蜜を集めるだけではなく、私たちの毎日の食事に欠かせない野菜や果物などの受粉も行っています。その割合は、世界の野生種子植物の約90%、そして世界の食用作物の75%以上ともいわれ、ミツバチたちがいなくなってしまったら、私たちの生活はこれまでのものとは大きく異なるでしょう。しかし、ミツバチの減少は世界的に問題となっており、人間がこのまま環境に負荷をかけ続けていると、朝のコーヒーやフルーツを楽しむこともできなくなるかもしれません。自然の恵みに感謝して、ミツバチや環境のためにできることを少しずつでも意識していきたいですね。

はちみつで世界を旅する

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新型コロナウイルスの影響で、多くの方が海外旅行を控えているのではないでしょうか。そんな中でもおうち時間を充実させようと、世界の料理を食卓に取り入れて現地の味を楽しんでみたり、旅行会社主催のバーチャルツアー(リモートで画面を通じて旅行する)に参加したりするなど、あの手この手で旅行気分を味わおうという動きが見られます。

そこで、簡単に世界を感じる方法として、世界のはちみつを食卓に取り入れてみるのはいかがでしょうか?最近では、インターネットで世界各地のはちみつが簡単に手に入るようになりました。はちみつに含まれているのは、花の蜜や樹液などが中心ですが、その花木の栄養となっているのはその土地の水や土などですよね。はちみつを通じて、その土地の香りを感じてみたり思いを馳せてみるのはいかがでしょうか?

世界地図

世界を旅するはちみつ3選

・ハワイ 幻の白いはちみつ「レアハワイアン」
まずは旅行先として不動の人気を誇るハワイのはちみつをご紹介します。はちみつといえば琥珀色ですが、ハワイには真っ白なはちみつがあります。ハワイ島の眩しい太陽の下で育ったKIAWE(キアヴェ)という植物の蜜が原料で、ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー誌では、「全世界で最高ランクのはちみつ」と誌では、「全世界で最高ランクのはちみつ」と絶賛されている、とても希少なはちみつです。

・マレーシア 「トアランハニー」
日本から飛行機で約7時間、いまだに多くの自然が残るマレーシアのはちみつです。トアランハニーは、マレーシアのパハン州という地域の熱帯雨林にある、トアランという木に巣を作る野生のオオミツバチのはちみつです。トアランは75メートルほどの高さにもなるものもあるそうで、1本の木に100個ほどの蜂の巣ができるのだそう。ただ、この地域では熱帯雨林の伐採が進んでいることから、天然のはちみつの希少価値が高くなっています。

・オーストラリア「レザーウッドハニー」
大自然を体験したいという方に人気のタスマニア島で採れるはちみつです。レザーウッドとはタスマニア島にのみ自生する太古の低木樹で、樹齢70年から100年を経て初めて花を咲かせるのだそうです。特徴はなんといっても、ハーブのような、お花畑のようなエレガントで芳醇な香りです。世界の様々なはちみつコンテストでもたびたび金賞を獲得していて、審査員の方から「食べる香水」と評価されています。

まずは、お気に入りの旅行先のはちみつを味わってみるのはいかがでしょうか。おすすめの世界のはちみつがありましたら、ぜひBeautyTimesまで教えてくださいね!

ローヤルゼリーの秘密

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女王蜂だけに与えられる特別な物質、ローヤルゼリー
ローヤルゼリー(RoyalJelly)とは、その名の通り王だけに与えられるゼリーを指し、別名は「王乳(おうにゅう)」と呼ばれています。この女王蜂だけが食べるために若い働きバチたちが花粉や花蜜から体内で作り出した分泌物には、ハチミツとは比較にならないほどの栄養がバランス良く含まれています。実は、女王蜂も働き蜂も孵化して幼虫になるまでは同じなのですが、女王蜂になるものとして選ばれた幼虫がこのローヤルゼリーを一週間食べ続けることで大きな女王蜂に成長します。体の大きさは働きバチの2〜3倍に成長するだけでなく、約40倍の寿命が与えられ、最盛期には毎日約1500〜2000個もの卵を産み続けます。働きバチ(メス)がローヤルゼリーで女王をサポートし次世代への繁栄を支える…まるで江戸時代に存在した大奥の世界が巣箱の中で繰り広げられているかのようですね。

ヒマワリとミツバチ

ローヤルゼリーの栄養素
前述の通り、ローヤルゼリーには40種類以上の豊富な栄養成分がバランスよく含まれています。たとえば、私たちが必要とする9種類すべての必須アミノ酸が含まれているだけでなく、全部で17種類の豊富なアミノ酸が含まれています。また、〈美容ビタミン〉と呼ばれるパントテン酸や、〈若返りホルモン〉とも呼ばれアンチエイジングにも役立つ「類パロチン」といった栄養素が含まれることがわかっています。その他ローヤルゼリー特有の成分としては、強い抗酸化作用がある「デセン酸」が含まれています。

ローヤルゼリーの機能が次々と明らかに
これまでローヤルゼリーの機能や効果については、次のようなことが明らかになっているようです。

    • 加齢に伴う筋力低下の予防
    • 高血圧、コレステロールの上昇を予防
    • 免疫力を高め、感染症を予防
    • 糖尿病、骨粗しょう症の予防
    • 肌の乾燥、シミ予防
    • 精神的不安をやわらげる など

他にもローヤルゼリーの機能については現在も進められている研究も多く、それだけ可能性を秘めている物質といえるでしょう。サプリメントや化粧品など、ローヤルゼリーが配合されている商品も手に取りやすくなっていますので、この自然の恵みのパワーを上手に取り入れていきたいですね!

花粉症が楽になる?!
天然の抗菌剤プロポリスで健やかに

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ハチミツと同様にミツバチがつくり出す副産物の一つであるプロポリス。以前より健康にいいと言われ、日常生活でものど飴や健康食品などの様々な商品を多く見かけるようになりました。ハチミツ同様にプロポリスの歴史は古く、最古のものでは4700年ほど昔のメソポタミア文明の碑文に記録があるといいます(諸説あるようです。)古代では主に傷の治療薬として使用されていたほか、古代エジプトではミイラを腐敗させないための防腐剤としても使用されていたり、絶世の美女と呼ばれるクレオパトラもアンチエイジングケアのためにプロポリスを使っていたといわれています。このようにしてプロポリスは古代から私たち人類の民間療法として用いられていましたが、西洋医学が発展し特に抗生物質が発見されてからは、プロポリスの存在が薄くなってしまっていました。

蜜を集めるミツバチ

プロポリスはミツバチが植物から集めてきた樹液や花の蜜などと、ミツバチ自身が出した分泌物が合わさって作り出された混合物のことです。ミツバチはプロポリスで巣の外側から内側までを塗り固め、その強力な殺菌力によって巣の中を無菌状態に保っているのです。そのおかげでひとつの巣には数万匹ものミツバチがいて高湿度にも関わらず、巣内にカビが発生することなくほぼ無菌状態に保たれているのです。そのような集団生活では、一匹でも感染症を起こすと全滅の恐れがあります。それをプロポリスで防いでいるのですから、ミツバチたちの習性は素晴らしいとしか言いようがありません。

プロポリスにはさまざまな種類のポリフェノールなどが含まれていますが、どんな有効成分が含まれているか詳しくわかってきたのはつい最近のことです。日本では1985年に開催された「国際養蜂会議」でプロポリスの有用性が紹介されたことをきっかけに、急速に研究が進みました。1990年代の初めには抗癌作用についての発表があり、その後プロポリスブームが起こりました。

プロポリスはミツバチが樹液などを集めてきた植物の種類や成長の過程、その場所の天候やミツバチ個々の状態によっても異なるものが作り出さられるため、効果効能については一概には言えませんが、次のような効果が期待できることが研究により明らかになっています。

  • 抗酸化効果
  • 脂肪蓄積抑制効果
  • 抗炎症効果、花粉症などのアレルギー改善効果
  • 風邪、インフルエンザ予防 など

化学合成で作られる薬剤には副作用の心配が伴いますが、自然界で作り出されるプロポリスの力が近年見直されてきており、プロポリスの研究からは今後も目が離せません。

みつばちライフ
ミツバチを守るために

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近年、日本では国産ハチミツの生産量が激減しているというニュースを目にしました。要因はいくつかあるものの、最大の問題は蜜源が急激に減っていることが影響しているようです。日本では、レンゲ、クローバー、ナタネ、サクラ、ミカンやリンゴ、クリなどが蜜源となる植物として挙げられ、さらに野菜や果物などの農作物を含めると600種以上にのぼります。(注※諸説あります。)

蜜を集めるミツバチ

それでは、なぜ蜜源は減ってしまったのでしょうか。それは農業が衰退したことにより、休耕と開発などで農地が減っていること、また、近年注目されている要因の一つとして気候変動の影響が考えられています。温暖化の進行によりミツバチが活動を始める前に花が咲いてしまったり、頻発する台風などの水害によって山や河原が荒れ、蜜源になっていた植物が大量に倒れたり枯れたりするため、これまでミツバチたちが飛び回って蜜を集めていた環境が変化してきているのです。

また、2005年頃からは世界中で突然ミツバチが巣箱から姿を消してしまう現象(蜂群崩壊症候群)が大問題となっています。原因にはネオニコチノイド農薬、遺伝子組み換え作物、大敵のダニやウイルスの蔓延、携帯電話の電波まで疑われていますが、まだ完全には解明されておらず、複合的原因であると考えられているようです。

そんな激減しているミツバチを守る取り組みとして興味深いものを見つけました。それはオランダ・ユトレヒト市の取り組みで、街にある316のバス停の屋根を緑化してミツバチやマルハナバチがとまれるようにしているというもの。オランダには358種類のハチがいるが半分以上が絶滅の危機にあり、同国のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物のリスト)に掲載されているということからこのプロジェクトが生まれたそうです。

バス停の屋根を緑化

日本でも都市部のビルの屋上を緑化したり巣箱を設置して養蜂が行われていますが、急速に変化するミツバチを取り巻く環境に対するこのような取り組みは今後ますます必要とされるのかもしれません。

画像元:Clear Channel (https://www.lonelyplanet.com/articles/utrecht-bee-stops)