ハチミツの何がカラダにいいの?

Pocket

 「ハチミツを摂りなさい……美しく、聡明に、そして身体を強くするために」
古くからインドで伝わるアーユルヴェーダでは、最も基本な3つの薬のひとつにハチミツが挙げられており、その薬用効果は長い間研究されてきました。古代エジプト人は、肌のトリートメントや、怪我や火傷の治療に利用、同様に、世界中の多くの地域でもハチミツは自然薬として珍重されて
きました。また、クレオパトラが美容のためにハチミツパックを愛用していたなど、
その美容効果も高く、多くの人びとを魅了してきました。古くからあらゆるシーンで
認められてきたハチミツは、現代医療をおぎなうものとして、再び注目されています。

美肌効果
「食べる美容液」と呼ばれるハチミツには、肌に良い栄養素がたくさん含まれています。特にハチミツの果糖成分には高い保湿力があり、水分を閉じ込める働きで肌をしっとり、ふっくらとさせてくれます。さらに皮脂のバランスも整えてくれるため、乾燥肌だけでなくあらゆる肌タイプの人でも安心して使うことができます。

ダイエット効果
ハチミツに含まれる果糖成分は、砂糖に比べて糖の吸収のスピードが穏やかです。また、砂糖よりも甘味を強く感じ、少量でも充分甘味を出すことができるので、使用する量も抑えることができます。血液中にとりこまれた余分な糖は脂肪として蓄積されやすいので、ダイエットを心がけている方は砂糖の代わりにハチミツを使うのがおすすめです。

二日酔いの頭痛を和らげる
2008年に全米頭痛財団は二日酔いの頭痛を解消する最も効果的な方法は、ハチミツを摂取することであると発表しました。ハチミツには果物の大半には含まれない果糖の一種が含まれていて、その果糖がアルコールの分解を促進し、頭痛を軽減させてくれます。
お酒を飲む前、あるいは飲んだ後にスプーン1杯のハチミツを摂取したり、ハチミツ入りのレモンティーを飲むのもよいでしょう。

血圧を下げる
ハチミツには多くのミネラルが含まれています。中でも最も含まれているのがカリウムです。カリウムは摂り過ぎた塩分を排出し、ナトリウムのバランスを整えてくれるので、塩分を摂り過ぎて上がってしまった血圧を下げてくれるといわれています。

ALAの不思議な魅力
-かくれ糖尿病にご用心-

Pocket

女性にも増加中の「かくれ糖尿病」
「糖尿病」といえば中高年の太った男性に多いというイメージがありますが、実は女性や痩せている体型の人でも「かくれ糖尿病」と言われる人が増えています。糖尿病を引き起こす主な原因と言えば、「食べ過ぎ」「飲み過ぎ」「運動不足」がよく挙げられますが、糖を代謝する能力は人によって差があるため、糖尿病に「かかりやすい人」と「かかりづらい人」がいるようです。

通常、食べ物から得たブドウ糖はインスリンというホルモンが分泌され、その働きによって細胞の中できちんとエネルギーに変わり働いてくれるのですが、糖尿病の場合はインスリンの分泌が少なかったりうまく働かないため、ブドウ糖が血液の中に大量に余り、代謝されずに尿から流れ出てきます。そのため、ブドウ糖をうまく取り込めない細胞は、栄養というエネルギーをもらえず、元気がなくなってしまいます。ですから、糖尿病の人はインスリンを体外から取り入れて、血液中のブドウ糖(血糖)をスムーズに細胞にとり込ませるようにしています。

血糖値の上昇を抑える腸のスイッチで糖尿病をブロックする体質に変える!
最近の研究では、血糖値の上昇を防ぐためにインスリンを分泌させるスイッチが、小腸の中にあることが分かってきました。腸の中にはたくさんの腸内細菌がいて、良い腸内細菌が多い状態になれば、インスリンを分泌させるスイッチが増え、インスリンの分泌量も多くなります。
なかでも血糖値を下げる力を引き出す腸内細菌に、「バクテロイデス」と呼ばれる細菌があるのですが、この菌が増えればインスリンを出させるスイッチが増えるようです。

水溶性食物繊維でインスリンスイッチON!
では、どうやればインスリンを出させるスイッチが増やせるのでしょうか?
血糖値を下げる腸内細菌のエサになるのが、エシャロットやにんにく、ごぼうなどの根菜類、きのこ類、海藻類、納豆などに含まれる水溶性食物繊維です。また、ヨーグルトも腸内環境を整えるのにはとても良いそうです。さらに腸のパワーを引き出すために魚がいいといわれ、魚に含まれるDHAやEPAといった多価不飽和脂肪酸にはインスリン分泌を促す作用があります。魚を多く食べた人ほど血糖値が改善しているという調査結果もあるようです。
さらに食べる順番も大切です。まずは野菜、そして魚、最後にご飯。食物繊維やタンパク質を先に食べて血糖値の上昇を穏やかにさせます。このような食べ方はただ血糖値を下げるというだけでなく、腸内環境を整えて健やかな体へと導いてくれるので、ぜひ普段のお食事でも気をつけてみてはいかがでしょうか。

ALAと血糖値の関係
最近、ALA(5-アミノレブリン酸)が、血糖値のコントロールに役立つと注目されています。ALAは元々体内で作られるアミノ酸で、食後血糖値の上昇を穏やかにする機能があり、ブドウ糖をエネルギーに変えることで血糖値を下げる効果があると言われています。

◎ALA(5-アミノレブリン酸)について
体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー産生に関与するタンパク質の原料なる重要な物質です。しかし、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。焼酎粕や赤ワイン、かいわれ大根れなどの食品にも多く含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。

ALAの不思議な魅力
-冷えと安眠の関係-

Pocket

冷えと安眠の関係
 冬になると「体が冷えて寝つきが悪い」という人が多くいますが、体が冷えたままだと眠りが浅く、翌朝疲れが残りやすくなってしまいます。体温は活動している日中は上昇し、夜になり睡眠状態になると下がり、体に溜まった熱を放出するようになります。これは体内時計に働きかける睡眠ホルモン(メラトニン)が影響しており、目覚めてから14〜16時間ほど経過すると、この睡眠ホルモンが分泌されはじめ、体の深部の体温が低下してきます。この体温の変化が眠気のシグナルとなり、自然に眠気を感じるようになります。このホルモンが分泌されはじめるタイミングと就寝のタイミングがうまく重なると、深い睡眠を得ることができますが、忙しい現代の私たちにとって、そううまくタイミングを合わせることはなかなか難しいことではないでしょうか。

実際は、寝始めの頃はまだ少し体温が高く、睡眠状態に入ると体温が下がってくるため、もともと体温が高い人のほうが寝つきが良く、深く良質な睡眠を得ることができるのですが、体が冷えやすい人は日中も体温が上がらず、夜になってもこれ以上体温を下げられないという防衛本能が働き、熱の放出が行われにくくなります。すると、日中に比べて体温の変化が少ないため、眠気のシグナルのスイッチが入りづらくなり、寝つきが悪くなってしまうのです。

質の良い睡眠を得るためには
 就寝前に温めのお風呂に入ったり、温かい飲み物を飲んで体を温めると、質の良い睡眠がとれるようになります。ベッドや布団に入ってからもまだ体が冷えている場合は、冷えを解消するツボを押さえるのも効果的です。中でも足の裏にある「涌泉(ゆうせん)」というツボは簡単に押すことができるのでおすすめです。足の指を曲げた時にできるくぼみの真ん中を、親指の腹でゆっくりと力を入れて5秒ぐらい押して、5秒ぐらいかけてゆっくり離します。それを10回ほど繰り返します。
このツボは、元気のツボと言われて血液循環を促しますので、冷えだけでなく、むくみや足の疲れなどにもおすすめです。

 もともと私たちの体には、自分で治ろうとする自然治癒力が備わっています。少し病気の原因になるものが発生しても自然治癒力がはたらく間は、元に戻ることができます。ところが、「冷え」が体に潜んでいると血行が悪くなり、細胞まで栄養が行き渡らず、自然治癒力が弱まってきて病毒に侵されてしまいます。

ALAで体温が上がる!
 実は、ALA(5-アミノレブリン酸)も体温に深く関わり、ALAによって体温が上がることがわかっています。ALAを摂取すると、「UCP」と呼ばれる体温を上げる働きをするたんぱく質を増やすため、約4時間後には体温が平均0.2度上昇するという実験結果があります。

体の外からと内側の両方から体を温めて、健康の要である冷えない体作りを心がけましょう。

◎ALA(5-アミノレブリン酸)について
体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー産生に関与するタンパク質の原料なる重要な物質です。しかし、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。焼酎粕や赤ワイン、かいわれ大根れなどの食品にも多く含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。

冷えは万病のもと

Pocket

手足の指先が冷たく感じるようになり、冬の訪れを感じる方も多いのではないでしょうか。冷えで悩む女性は、40代以降になると3人に2人という調査結果もあるといい、特に就寝時、炊事洗濯、電車やバスを待っている時に冷えを感じる方が多いようです。毎年のことだから…とつい我慢をしている方も多いと思いますが、この冬こそは「冷え」に悩むことのないように、冷え対策について紹介します。

冷えの症状と原因
「冷えは万病のもと」と言われるように、肩こり、腰痛、腹痛、生理痛、頭痛、関節痛、不眠、肌荒れなどの不快症状を引き起こします。また、不妊の原因の一つともいわれています。冷えの原因は、血行不良や更年期などが関係していると考えられていますが、中でも生活習慣や食生活の乱れ、無理なダイエットによるミネラル・ビタミン不足が冷えの原因になっているようです。
ミネラルやビタミンは、食べ物に含まれる糖質からエネルギーや熱を作り出す時に欠かせません。つまり、ビタミンやミネラルが不足すると、エネルギーや熱を作ることができず、体温が上がりにくくなり冷え性になってしまうのです。

冷えを引き起こす生活習慣とは
・冷たい食べ物・飲み物や甘い食べ物の食べ過ぎ
・季節はずれの野菜や果物の摂取
・無理な食事制限ダイエット
・運動不足
・喫煙
・過度のストレス
・便秘

冷え症改善方法
・体を温める食材を積極的に摂る
ショウガやココアは体の中から温めてくれるといいます。また、この季節は牡蠣がおすすめです。牡蠣は亜鉛などのミネラルやビタミンB1、B2などのビタミンが豊富なので、不足しがちなビタミンやミネラルを補って、体を温める熱を作り出すのを助けてくれます。

・継続的に適度な運動を
運動不足になると血液を送る筋力が低下し、冷え性の原因となります。ウォーキングやスクワットがおすすめです。

・お風呂にゆっくり浸かる
ゆっくりぬるめのお風呂に20分以上入り、体の心から温めましょう。お風呂から上がる前には、冷水をサッと足にかけると、湯上がり後の足からの放熱を食い止めることができ、足のポカポカが続きます。

生姜紅茶

ALAの特性を利用した応用技術

Pocket

ALA(5-アミノレブリン酸)が、iPS細胞の技術を後押しする技術開発のニュースが発表されました

iPS細胞の可能性と課題
元々、人の組織や臓器は、最初からできあがっていたわけではありません。お母さんのお腹の中で受精卵というたった一種類の細胞から細胞分裂を繰り返し約60兆個もの細胞へと分裂されていきます。それと同時に木の幹から枝がわかれるように分化して様々な働きをする細胞へと変化し、違う働きを持つ細胞同士が結び付きあって、ようやく人の組織や臓器のもとになる部分が作られてきます。

赤ちゃんの進化

この分化される前の状態の細胞は「幹細胞」と呼ばれていますが、この幹細胞と同様に、同じ細胞を作ったり、別の種類の細胞に分化できる能力を持っているのが「iPS細胞」なのです。つまり、iPS細胞は、まだ臓器などになっていない状態の細胞で、人のあらゆる部分の細胞になりえる可能性を秘めているのです。これが「万能細胞」と呼ばれる所以です。iPS細胞を、傷ついた細胞や臓器に移植して治療すれば、その臓器に適した細胞へと変わり修復することが可能になります。

ALAを使って残ったiPS細胞だけを除去する技術
iPS細胞は、皮膚や血液などの細胞に、特定の遺伝子を入れて人工的に作られた細胞です。無限に増殖でき、必要な細胞を必要なだけ作れるので、再生医療には欠かすことができません。しかし、ほんのわずかな割合でiPS細胞が別の細胞へと分化せずにそのままの形で残ってしまう場合があり、残ったiPS細胞は体に移植した際にがん化する恐れがありました。そのため、残ったiPS細胞だけを除去する技術が切望されていたところ、ALAが残ったiPS細胞に取り込まれるという性質が発見されたのです。そして、ALAが取り込まれたiPS細胞に特定の波長の光を当てると細胞が死滅し、安全に取り除くことができるというニュースが発表されました

ALAを投与し、光を照射すると 分化されずに残ったiPS細胞だけが死滅する

死滅する残留iPS細胞
元々ALAは、正常な細胞ではヘムという物質へと変化しスムーズに代謝されていきますが、がん組織ではプロトポルフィリンⅨという物質へ変化し、代謝されずにそのまま蓄積する特徴があります。がん細胞に蓄積されたこのプロトポルフィリンⅨは、ある特殊な波長の光を当てると破壊されることから、海外では「光線力学治療」の薬としてALAは承認を受けています。

ALAの特性を応用して、分化されずに残ったiPS細胞だけを取り除くという技術は、今後iPS細胞を再生医療に応用する際に大きな課題を克服する、とても画期的な技術として期待されています。

◎ALA(5-アミノレブリン酸)について
体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー産生に関与するタンパク質の原料なる重要な物質です。しかし、加齢に伴い生産性が低下することが知られています。焼酎粕や赤ワイン、かいわれ大根れなどの食品にも多く含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られています。