ALAの不思議な魅力
ーALAの特性を利用した感染治療法の可能性ー

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薬(抗生薬)は最後まで飲みきっていますか?
病院や薬局で「この薬はしっかり最後まで飲みきってくださいね」と言われたのに、症状が軽くなったので途中で飲むのを止めてしまった経験はありませんか?
薬の飲み方の実態調査で、6割以上の方が自分の判断で処方薬を中断したという結果が出ています。実は処方薬の中で抗菌薬(抗生物質)と言われる抗菌作用を持つ薬は、症状が軽くなったからといって途中で止めてしまうと、退治できるはずの菌が中途半端に残り、突然変異で抵抗力を持った菌が生まれてくる可能性があります。この菌は、本来効果のある抗生薬に対して抵抗力を持った菌になるため、きちんと治療すれば軽症で回復できた感染症が、抗生薬が効かなくなって治療がさらに難しくなる場合があります。

耐性菌と抗菌薬の関係

怖い薬剤耐性菌
これらの菌は、薬剤に対して耐性を持つことから「薬剤耐性菌」と呼ばれています。この菌は人から人へ、また、人から環境へと拡散していきますので、多くの国で抗菌薬の効かない薬剤耐性菌の増加が問題となっています。現在、薬剤耐性によって世界で年間約70万人が死亡していて、このまま何も対策を講じなければ30年後には、約1000万人が死亡すると予想されています。「薬剤耐性菌」を広がらないようにさせるためには、処方された抗菌薬は最後まできちんと飲みきること、残しておいて後で飲まないこと、人にあげたり、貰ったりしないことがとても大切です。

多剤耐性菌による感染
さらに多くの抗菌薬が効かなくなる「多剤耐性菌」という厄介な菌があります。これは、菌が一つの抗菌薬から生き延びる方法を編み出し、生き延びた菌がさらに別の抗菌薬からも生き延びてきた菌のことです。この菌に対抗するためにさらに新しい抗菌薬を開発しなければならないという菌と薬の追いかけっこになってしまいます。この「薬剤耐性菌」が健康な人に影響を及ぼすことは多くありませんが、免疫が低下した方や高齢者がこれによる感染症を発症すると治療が長引き、ときには死に至ることもあります。病院や高齢者介護施設などで多剤耐性菌による感染がよく問題になりますが、代表的なものにメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や緑膿菌という2つの「薬剤耐性菌」が要因となって起こる感染皮膚潰瘍(かいよう)というものがあります。例えば寝たきりの入院で床ずれによって皮膚に炎症を起こし、深くえぐれてそこから感染症を併発し感染皮膚潰瘍になる場合などです。
2014年に、大阪市立大学大学院医学研究科の研究でMRSA感染皮膚潰瘍に対してALA(5-アミノレブリン酸)と光線力学療法(PDT)を用いて殺菌、創傷治癒促進効果があることを発表しました。※
2018年3月には、緑膿菌感染皮膚潰瘍に対して殺菌、創傷治癒促進効果があることを発表しました。ALA(5-アミノレブリン酸)を用いたPDTは、今までの抗菌薬を使った治療とは全く違う作用機序で殺菌し、耐性菌を作らない新たな細菌感染の治療法として今後ますます期待されています。
※大阪市立大学発行 ニュースリリース参照「耐性菌を作らない新たな緑膿菌感染治療法を開発

ALAの不思議な魅力
ー毛細血管とALAの関係ー

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毛細血管が老化のカギを握る!
動脈と静脈の間を繋ぎ、必要な酸素や栄養を体の隅々まで届けてくれる毛細血管は、男性は30代後半、女性は40代ぐらいから劣化が始まり、60代には20代の4割程度に毛細血管が減少していきます。年齢を重ねると「手足が冷えるようになった」と感じる方が多いですが、これも加齢とともに毛細血管が衰えてきて、血液が全身をうまく巡らないことから起こる現象の一つです。

血管イメージ

毛細血管が衰えてくると、冷えてしまうだけでなく、体中の細胞や肌で酸素不足、栄養不足になり様々な不調が起こります。

肌は、体の一番外側にあるため毛細血管の状態がダイレクトに反映されますが、表皮の下の層にある真皮層の毛細血管が衰えることから血流が悪くなり、細胞の新陳代謝が鈍くなることでシミやシワなどが増え、肌の劣化が進みます。若い頃にはあまりみられない老人性色素斑と呼ばれるシミなども、毛細血管の働きが鈍くなって肌代謝の機能が低下しターンオーバーが滞ることで、過剰に生成されたメラニン色素が肌表面にシミとして残ってしまうことで起こります。他にも頭痛や肩こり、倦怠感や白髪が増えてくるなど、臓器でも毛細血管が減ってくることで様々な機能低下により病気が起こるリスクが増えてくるのです。

【毛細血管の働き】
・ 酸素を全身に届けて二酸化炭素を回収する
・ 栄養素を全身に届けて老廃物を回収する
・ 細菌など体を守る防御機能

毛細血管が衰えてくるのは仕方ない?
そんなことはありません。日頃の工夫で、何歳からでも毛細血管を復活させることができるようです。ポイントは、血流をアップさせて毛細血管に血液がスムーズにいくようにすることです。そのためには、まずは自律神経のバランスを整え、質のよい睡眠をとりましょう。そして血流を上げるための運動や入浴、血管の原料になる食事を充分摂ることも大事です。

【毛細血管を復活させる方法】
・ 寝室を真っ暗にし、睡眠時間は7時間
・ 朝日を浴びる
・ 足先から血液を戻す力を高めるスキップ
・ 低GI食材をよく嚙んで食べる
・ 乾布摩擦で皮下の毛細血管を刺激

私たちにとってとても大事な役割を担っている毛細血管です。前述の方法の他にも、毛細血管を復活させるための様々な方法がありますので、ご自身にあった方法で毛細血管を蘇らせ、健やかな日々を過ごしてください。

毛細血管とALAの関係
ALA(5-アミノレブリン酸)は、細胞の中にあるミトコンドリアを活性化させる働きがあるため、毛細血管の細胞内のミトコンドリアを活性化させているともいえます。また体内で鉄分と結びつき、血液中のヘモグロビンの原料となって毛細血管の中を通り体中に酸素を行き渡らせる働きをします。基礎代謝を活発にし、体温を上昇させて冷え性・貧血の改善や免疫力アップに繋がっていくので、ALAと毛細血管はとても緊密な関係で結びついているといえるでしょう。

ALAの不思議な魅力
ーALAも目の健康維持に!?ー

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眼精疲労は現代人の宿命
長い間、パスコンやスマホの画面を見続けると、眼球が固定されて目の筋肉が緊張し、目のあたりの血行が滞ってきます。目も運動と同じで運動不足になり、眼精疲労やドライアイなどの症状も出やすくなります。目をケアすることで、疲れだけでなく肩こりや気持ちまでリフレッシュできるので、これから紹介するアイケアをぜひ試してみてください。まずはどこでもいつでも手軽にできる「眼球グルグル体操」です。

眼球グルグル体操

① まず両手のひらを合わせて、こすり合わせよく温めます。
② 温まった手のひらを閉じたまぶたの上に当てます。
③ 目が少し温まったなと感じてきたら目を開けて、眼球を右に10回程、左に10回程と交互にぐるぐる回転させます。

この体操は目や目の周りの毛細血管のすみずみまで血液が流れて目の筋肉が鍛えられます。その他にも、私たちの体には目に良いツボがいくつかありますが、足の甲側の中指と人差し指の骨の間にある「眼睛( がんせい) 」というツボが涙の分泌を促すため、ドライアイに効果があります。反対側の足のかかとで踏んで、全体的に眼晴を押してもいいですし、少し強く押したい場合は手の親指の先をツボに当てて30回程度指圧するといいでしょう。

眼睛(がんせい)

目にいい食事
ほうれん草やかぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれる「ルテイン」や「ゼアキサンチン」などは、目の網膜を守るのに有効な栄養素です。また、青魚に含まれる「E P A 」や「DHA」などは網膜細胞を柔らかくする働きがあり、網膜の反射機能を高めているといわれています。魚を多く食べる漁師さんは眼鏡を使用している人が少ないのはそのせいでしょうか?最近ではブドウなどに含まれるレスベラトロールがもっとも注目されていいますが、このレスベラトロールは強い抗酸化力を持つポリフェノールの一種で、目のかすみや視力の低下、頭痛などを伴う眼精疲労の緩和にも役立ちます。

ALAも目の健康維持に!?
甘酒や赤ワインなどの多く含まれるALA(5-アミノレブリン酸)も、近年では目に良いと注目されている成分の一つです。SBIファーマの田中徹博士によると、「ALAは細胞の中にあるミトコンドリアの電子伝達系を増強することで知られています。ミトコンドリアの活性化はエネルギー産生を増強するため、エネルギー消費の大きい目の健康維持にも役立つ可能性が高いというのが専門家の共通した見解です。」とのこと。目のケアは、疲れを取るだけでなく、リフレッシュやエイジングケアにもつながるのでぜひお試しください。

ALAの不思議な魅力
ーがん細胞が光る?ー

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正常細胞とがん細胞では、違う働きをするALA?
ALA(5-アミノレブリン酸)は、もともと細胞の中にあるミトコンドリアと呼ばれる器官で作られる天然のアミノ酸の一つです。
ミトコンドリアの中でミネラルと組み合わさり、シトクロムやヘムという物質へと変化していき、体を動かすためのエネルギーを生み出したり、血液の原料へとなる大事な役割を担っています。正常な細胞では、外から取り込まれたALAもミトコンドリアの中でエネルギーを生み出す物質へと代謝されます。しかし、がん細胞の場合、外から取り込まれたALAはうまく代謝することができずに、がん細胞の中でポルフィリンという物質に変化した状態でがん細胞の中に蓄積されます。

ALAを飲んで光を当てるとガン細胞だけが光る

がん細胞が光る?
この「ポルフィリン」という物質は、光感受性物質と呼ばれ、ある一定の波長の光を当てると光る性質を持っています。つまり、がん細胞の部分だけが赤く光ってみえるのです。この特徴を利用した「光線力学診断」という手術法では、光っているがん細胞の部分だけを切除することができます。現在、この方法は脳腫瘍の摘出手術に応用され、ALAを用いて光っている脳腫瘍だけを摘出するという手術が行われています。この手術の利点は、肉眼では判別しづらいがん組織の部分だけを的確に摘出することができるため、取り残しが少なく、再発や転移のリスクが最小限に抑えられるところです。

腫瘍部分だけが光るモデル写真

また、脳腫瘍だけでなく、他のがんでも光る特性があることから、2017年9月に膀胱がんの手術においてもALAを利用した「アラグリオ顆粒剤」という光線力学診断用剤が、厚生労働省から製造販売の認可を受けました。この製剤は、膀胱がんの切除術式の一つで、内視鏡で見ながら腫瘍を電気メスで切除する時に利用する製剤です。手術開始の3時間前に患者に「アラグリオ顆粒剤」を飲んでもらい、手術中に患部に青色励起光という特殊な光を当てることでがんの部位が赤く光り、光っているがん細胞だけを摘出するというものです。

世界ではじめての製剤
この膀胱がんを光らせる技術は、高知大学の医学部とSBIファーマ㈱の共同研究によって世界ではじめての製剤として開発されました。以前は脳腫瘍の手術の際だけに保険が適用されていましたが、ALAを利用した膀胱がんの光線力学診断においても保険が適用されることになりました。前述の通り、ALA自体はもともと体の中で作れられるアミノ酸の一種なので安全性が高く、患者さんへの負担も掛からないので、今後は脳腫瘍や膀胱がんの摘出手術だけに限らず、他のがんの手術でも広がっていくことを期待したいですね。

参考:高知大学医学部附属病院泌尿器科学講座のWEBサイト
http://www.kochi-ms.ac.jp/~hs_urol/research.html

ALAの不思議な魅力
ー呼吸に関係しているALA!?ー

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呼吸の終着点はミトコンドリア!?
日頃、私たちは意識せずに呼吸をしていますが、私たちが吸った息はどこへ行ってどのように使われているのでしょう?
呼吸は「外呼吸」と「内呼吸」に分かれていますが、呼吸によって取り込まれた空気は、肺で酸素を取り込みながら二酸化炭素を外へ吐き出します。この肺で行われる呼吸が「外呼吸」と呼ばれています。この肺から取り込まれた酸素は、血液中に溶け込んで細胞の中にあるミトコンドリアと呼ばれる小器官に運ばれて使われます。この時に二酸化炭素が生み出され、血液中に排出されます。この呼吸が「内呼吸」と呼ばれています。

江戸時代の甘酒売り

このミトコンドリアでは、呼吸によって取り込まれた酸素を使って、食べ物から得た栄養素をエネルギーに変える働きをしていて、体温を保ったり、体を動かしたり、生命活動を支える大切な働きをしています。酸素がうまくミトコンドリアに届けられないと栄養素をエネルギーに変えることができずに、私たちは動いたり呼吸したりすることもできません。呼吸によって取り込まれた酸素は最終的にミトコンドリアで使われていました。

深い呼吸で不調を改善!
ストレスや緊張により自律神経のバランスが乱れ、知らない間に呼吸が浅くなってしまうことがあります。呼吸が浅くなると酸素が十分に取り込まれないので、体がだるくなったり、集中力・記憶力が低下したり頭痛などが起き、生活の質を下げてしまうことにつながります。普段から深い呼吸をして、酸素を体のすみずみまで行き渡らせることが、健やかに過ごすコツともいえるでしょう。腹式呼吸で横隔膜をうまく動かし肺を伸縮させることで、効率よく酸素を取り込むことができます。横隔膜とは、胸とお腹の境界線で仕切りになっているドーム状の筋肉で、シリンダーのように上下に動くことで肺を伸縮させます。腹式呼吸により横隔膜を意識的に動かすことも可能です。

腹式呼吸のポイント

  • 背筋を伸ばしてゆったりと呼吸をする
  • 息を吸った時にお腹に空気を貯めるイメージ
  • お腹の中に風船が入っているイメージ

呼吸とALAの関係
ALA(5-アミノレブリン酸)は、ミトコンドリアの働きを促しエネルギーを生み出す効率を向上させる効果があります。信州大学で行われた運動効率の実験によると、ALAを摂取して運動することで酸素の摂取量と二酸化炭素の排出量、そして血漿中乳酸値がいずれも減少し、運動効率が上がったという発表がありました。それはALAによってミトコンドリアの内呼吸が促進されて酸素の利用効率が向上したと考えられます。深い呼吸はとても簡単で誰にでもできる健康法の一つです。ぜひ普段から深い呼吸を心がけてください。